弱いコピーレフト

GNU Lesser General Public License v3.0

ライブラリ自体の改変部分は公開が必要だが、そのライブラリを使うアプリは非公開にできる弱いコピーレフト。

SPDXLGPL-3.0-onlyLGPL-3.0-or-later

許可・条件・制限の一覧

許可

  • 商用利用原本と派生物を商用目的で利用できる。
  • 改変コードを改変できる。
  • 配布コードを配布できる。
  • 特許の利用貢献者が特許の実施権を明示的に許諾する。
  • 私的利用公開せずに内部で利用・改変できる。

条件

  • 著作権・ライセンス表示配布時にライセンスの写しと著作権表示を含めなければならない。
  • ソース公開配布時にソースコードを提供しなければならない。
  • 変更点の明示原本を改変した場合はその旨を示さなければならない。
  • 同一ライセンス(ライブラリ単位)ライブラリの改変部分は同じライセンスでなければならないが、それを利用するプログラムには適用されない場合がある。

制限

  • 責任の制限損害について責任を負わないことを明示する。
  • 無保証いかなる保証もしないことを明示する。

許可・条件・制限の分類の出典: choosealicense.com(GitHub、MIT ライセンス)のデータ。

どんなライセンスか

LGPL(GNU Lesser General Public License)3.0 は、GPL-3.0 と同じ日(2007年6月29日)に公開されたライブラリ用のライセンスです。独立した完全な文書ではなく GPL-3.0 に追加の許可を加えた形なので、原文も「GPL 第3版の条件に、以下の追加の許可を加える」という趣旨で始まります。核心となる追加の許可は、このライブラリを利用するプログラム(Combined Work)を自分の望む条件で配布できるようにすることです。ライブラリ自体を改変した部分は、引き続き LGPL(または GPL)で公開する必要があります。Qt(LGPL-3.0・GPL・商用から選択)が代表的な例です。

ライブラリを利用するプログラムを配布するとき(第4条)

よくある誤解

適用方法

慣例として、GPL-3.0 の原文を COPYING、LGPL-3.0 の原文を COPYING.LESSER として一緒に置きます(生成ツールが両方のファイルを提供します)。各ソースファイルには、GNU の告知文の「General Public License」を「Lesser General Public License」に置き換えた文言を使います。SPDX 識別子は LGPL-3.0-only または LGPL-3.0-or-later です。

こんな場合に向いている

クローズドなアプリでも広く使われることを望みつつ、ライブラリ自体を改良した成果は公開されることを望むライブラリに合います。ファイル単位でよりシンプルな弱いコピーレフトを望むなら、MPL-2.0 も比べてみてください。比較は寛容型 vs コピーレフトガイドにまとめてあります。

LGPL-3.0 のコードを他のプロジェクトに組み込めるか?

このライセンスで公開されたコードを取り込み、下記ライセンスのプロジェクトに組み合わせて配布する場合の一般的な判定です。 互換性チェッカーで他の組み合わせを見る →

組み込み先のプロジェクト判定メモ
非公開(商用)ソフトウェア 条件付きで可能ライブラリとしてリンクして使うことは可能ですが、利用者が LGPL 部分を差し替え・再リンクできるようにし、LGPL 部分のソースを提供する必要があります。コードをコピーして混ぜると、結合物全体が (L)GPL の条件に従う必要があります。
MIT 条件付きで可能ライブラリとしてリンクして使うことは可能ですが、利用者が LGPL 部分を差し替え・再リンクできるようにし、LGPL 部分のソースを提供する必要があります。コードをコピーして混ぜると、結合物全体が (L)GPL の条件に従う必要があります。
Apache-2.0 条件付きで可能ライブラリとしてリンクして使うことは可能ですが、利用者が LGPL 部分を差し替え・再リンクできるようにし、LGPL 部分のソースを提供する必要があります。コードをコピーして混ぜると、結合物全体が (L)GPL の条件に従う必要があります。
MPL-2.0 条件付きで可能ライブラリとしてリンクして使うことは可能ですが、利用者が LGPL 部分を差し替え・再リンクできるようにし、LGPL 部分のソースを提供する必要があります。コードをコピーして混ぜると、結合物全体が (L)GPL の条件に従う必要があります。
LGPL-2.1 条件付きで可能結合物は GPL-3.0 の条件で配布する必要があります。
GPL-2.0 不可バージョン3.0のコードは GPL-2.0(only)の条件と両立しないため、組み込めません。
GPL-3.0 可能LGPL-3.0 は GPL-3.0 に追加の許可を加えたものなので、GPL-3.0 の結合物では追加の許可を無視すればよいです。
AGPL-3.0 可能LGPL-3.0 は GPL-3.0 に追加の許可を加えたものなので、GPL-3.0 の結合物では追加の許可を無視すればよいです。 GPL-3.0 と AGPL-3.0 はそれぞれの第13条で結合を認めています。結合物でも AGPL 部分のネットワーク経由のソース提供義務は残ります。

このサイトの内容は一般的な情報であり、法的助言ではありません。実際の配布・契約・紛争に関する判断は、弁護士などの専門家にご相談ください。