寛容型(Permissive)

Apache License 2.0

明示的な特許許諾と NOTICE・変更の明示のルールを備えた寛容型ライセンス。企業のプロジェクトで特によく使われる。

SPDXApache-2.0

許可・条件・制限の一覧

許可

  • 商用利用原本と派生物を商用目的で利用できる。
  • 改変コードを改変できる。
  • 配布コードを配布できる。
  • 特許の利用貢献者が特許の実施権を明示的に許諾する。
  • 私的利用公開せずに内部で利用・改変できる。

条件

  • 著作権・ライセンス表示配布時にライセンスの写しと著作権表示を含めなければならない。
  • 変更点の明示原本を改変した場合はその旨を示さなければならない。

制限

  • 商標の使用商標権を許諾しないことを明示する。
  • 責任の制限損害について責任を負わないことを明示する。
  • 無保証いかなる保証もしないことを明示する。

許可・条件・制限の分類の出典: choosealicense.com(GitHub、MIT ライセンス)のデータ。

どんなライセンスか

Apache License 2.0 は Apache ソフトウェア財団(ASF)が2004年に公開した寛容型ライセンスです。MIT と同様に商用利用・改変・再配布を幅広く許可しますが、本文が長く、条項が具体的です。最大の特徴は、貢献者が特許の実施権を明示的に許諾する第3条です。誰かがこのソフトウェアが自分の特許を侵害しているとして特許訴訟を起こすと、その人が受けた特許許諾は訴訟提起日に終了します(特許報復条項)。Kubernetes、TensorFlow、Android オープンソースプロジェクト(AOSP)の大部分、Apache 財団のすべてのプロジェクトがこのライセンスを採用しています。

配布時に守るべきこと(第4条)

適用方法

LICENSE ファイルには原文を変更せずそのまま入れます。原文末尾の「APPENDIX」は適用方法の案内なので、削除しなくても構いません。著作権表示は各ソースファイル先頭の告知文(生成ツールの「ファイルヘッダー」タブ → 公式告知文)か NOTICE ファイルに入れます。NOTICE は必須ファイルではなく、法的に必要な帰属表示だけを短く書くことが ASF の推奨です。

よくある誤解

こんな場合に向いている

企業間の共同プロジェクト、特許が絡む技術分野(機械学習、クラウド、通信など)、貢献者の多い大規模プロジェクトによく合います。寛容型なので商用製品に組み込みやすく、特許紛争のリスクも減らせます。GPL-2.0 のプロジェクトと一緒に使われる可能性が高い場合は、MITMIT OR Apache-2.0 のデュアルライセンスを検討します。

Apache-2.0 のコードを他のプロジェクトに組み込めるか?

このライセンスで公開されたコードを取り込み、下記ライセンスのプロジェクトに組み合わせて配布する場合の一般的な判定です。 互換性チェッカーで他の組み合わせを見る →

組み込み先のプロジェクト判定メモ
非公開(商用)ソフトウェア 可能LICENSE の写し、著作権・NOTICE ファイルの内容を維持し、改変したファイルには変更した旨を示す必要があります。
MIT 可能LICENSE の写し、著作権・NOTICE ファイルの内容を維持し、改変したファイルには変更した旨を示す必要があります。
MPL-2.0 可能LICENSE の写し、著作権・NOTICE ファイルの内容を維持し、改変したファイルには変更した旨を示す必要があります。
LGPL-2.1 不可FSF は、Apache-2.0 の特許終了・補償条項は GPL-2.0 にない追加の制約であるとして、GPL-2.0(only)とは互換性がないと見ています。
LGPL-3.0 可能LICENSE の写し、著作権・NOTICE ファイルの内容を維持し、改変したファイルには変更した旨を示す必要があります。
GPL-2.0 不可FSF は、Apache-2.0 の特許終了・補償条項は GPL-2.0 にない追加の制約であるとして、GPL-2.0(only)とは互換性がないと見ています。
GPL-3.0 可能LICENSE の写し、著作権・NOTICE ファイルの内容を維持し、改変したファイルには変更した旨を示す必要があります。
AGPL-3.0 可能LICENSE の写し、著作権・NOTICE ファイルの内容を維持し、改変したファイルには変更した旨を示す必要があります。

このサイトの内容は一般的な情報であり、法的助言ではありません。実際の配布・契約・紛争に関する判断は、弁護士などの専門家にご相談ください。