寛容型(Permissive)

Boost Software License 1.0

ソースで配布するときだけ表示を残せばよく、コンパイル済みバイナリには表示義務がない寛容型ライセンス。

SPDXBSL-1.0

許可・条件・制限の一覧

許可

  • 商用利用原本と派生物を商用目的で利用できる。
  • 改変コードを改変できる。
  • 配布コードを配布できる。
  • 私的利用公開せずに内部で利用・改変できる。

条件

  • ソース配布時の表示ソース形式で配布する場合のみ表示が必要で、バイナリには不要。

制限

  • 責任の制限損害について責任を負わないことを明示する。
  • 無保証いかなる保証もしないことを明示する。

許可・条件・制限の分類の出典: choosealicense.com(GitHub、MIT ライセンス)のデータ。

どんなライセンスか

Boost Software License 1.0 は、Boost C++ ライブラリ群のために2003年に作られました。MIT に似た寛容型ですが、条件がソース形式の複製物にのみ適用される点が異なります。著作権表示とライセンス文は、ソフトウェアの全部または一部の複製物に含める必要がありますが、その複製物が言語処理系(コンパイラ)が生成した機械語の実行コードの形式のみである場合は例外です。Boost や Catch2 テストフレームワークなどが採用しています。

なぜこのような条件なのか

C++ のテンプレートライブラリでは、ヘッダーのコードが利用者の実行ファイルの中にそのまま取り込まれます。MIT であればその実行ファイルを配布するたびに表示を入れる必要がありますが、BSL はこの負担をなくし、ライブラリを使った最終製品に表示画面を置く必要がないようにしました。

配布時に守るべきこと

よくある誤解

適用方法

Boost の慣例では、原文を LICENSE_1_0.txt として置き、各ソースファイルに「Distributed under the Boost Software License, Version 1.0. (See accompanying file LICENSE_1_0.txt or copy at https://www.boost.org/LICENSE_1_0.txt)」という告知文を付けます。生成ツールの「ファイルヘッダー」タブで公式告知文を選ぶと、この文言が作成されます。SPDX 識別子は BSL-1.0 です。

こんな場合に向いている

ヘッダーオンリーの C++ ライブラリや、ゲーム・組み込み機器のように表示画面を置きにくい製品で使われるライブラリに適しています。

BSL-1.0 のコードを他のプロジェクトに組み込めるか?

このライセンスで公開されたコードを取り込み、下記ライセンスのプロジェクトに組み合わせて配布する場合の一般的な判定です。 互換性チェッカーで他の組み合わせを見る →

組み込み先のプロジェクト判定メモ
非公開(商用)ソフトウェア 可能ソースで配布する場合は、元の著作権・ライセンス文を残す必要があります(バイナリのみの配布では不要)。
MIT 可能ソースで配布する場合は、元の著作権・ライセンス文を残す必要があります(バイナリのみの配布では不要)。
Apache-2.0 可能ソースで配布する場合は、元の著作権・ライセンス文を残す必要があります(バイナリのみの配布では不要)。
MPL-2.0 可能ソースで配布する場合は、元の著作権・ライセンス文を残す必要があります(バイナリのみの配布では不要)。
LGPL-2.1 可能ソースで配布する場合は、元の著作権・ライセンス文を残す必要があります(バイナリのみの配布では不要)。
LGPL-3.0 可能ソースで配布する場合は、元の著作権・ライセンス文を残す必要があります(バイナリのみの配布では不要)。
GPL-2.0 可能ソースで配布する場合は、元の著作権・ライセンス文を残す必要があります(バイナリのみの配布では不要)。
GPL-3.0 可能ソースで配布する場合は、元の著作権・ライセンス文を残す必要があります(バイナリのみの配布では不要)。
AGPL-3.0 可能ソースで配布する場合は、元の著作権・ライセンス文を残す必要があります(バイナリのみの配布では不要)。

このサイトの内容は一般的な情報であり、法的助言ではありません。実際の配布・契約・紛争に関する判断は、弁護士などの専門家にご相談ください。